BIWAKO BIENNALE 2022
起源〜ORIGIN
in Omihachiman & Hikone
2022年10月8日〜11月27日
(休館日未定)
次回は会場も増え、さらに充実した内容になるかと。お楽しみに!
過去の作品につきましは、この画面を閉じて2020年サイトをご覧くださいませ。
読売新聞オンライン 掲載記事へ
https://www.yomiuri.co.jp/culture/20220212-OYT1T50131/
「内湖」
設計:Studio on_site(大野宏+森詩央里(もりしおり))
天井の帯状のカーテンは、「ヨシ(葦)」という植物を、薄く板状にしたヨシボードでつくられています。足元には、ヨシをチップ状にしたものを敷いています。
古くから、すだれや茅葺などにも利用され親しまれてきたヨシは、琵琶湖にも多く生育するイネ科の植物です。ヨシ原の中に入ると、4mもの背丈をもつヨシの隙間から太陽の光が差し込み、さらに進むと水辺の水平線が広がる風景があります。この空間ではヨシ原に囲まれた湖の辺で、太陽の光を浴びる内湖での体験を表現しています。割いたヨシを薄い板状にしてオーロラのようにつなげた、ヨシストランドボードの帯は水辺を描くように湾曲し、重なったヨシの隙間から光が差してきます。重なり合う帯とその光は奥行きをつくり、一つの空間の中に広がりをつくります。
今回の展示は、「アール・ブリュット ―日本人と自然 BEYOND―」における、ごまのはえ×芝田貴子の展示は、この「内湖」と一体となっています。
ヨシストランドボード研究開発:滋賀県立大学・永井拓生研究室+早稲田大学・山田宮土理研究室
製造:株式会社エスウッド
ヨシストランドボードは、ヨシを細く割いた帯(ストランド)に接着剤を塗布し、高温高圧でプレス成形することで作っています。ヨシの物性にはばらつきがありますが、多くのヨシを混ぜて一体的に成型するため、できあがったボードの物性は非常に安定したものになります。使用するヨシの量や配向、接着剤の配合、プレス時の圧力等により、使用目的に応じたボードを設計することができます。また、ヨシは高い引張強度を持つことから、木材を原料としたベニヤやOSBと比べ、同等かそれ以上の強度・剛性を持たせることも可能です。