ガブリエラ・モラウェッツ [フランス／ポーランド]

造形美術家。

《message》
私たちの時間は、現在、未来、過去です。このアイデアを時空間の線の形で視覚化すると、ジャン・タルデューが書いたように／空虚できらびやかな構造のようなさまざまな形が現れる／。主観的に知覚される現実の他のすべての要素は、ある意味でそれらを好きなように形作ります。
現実と幻想、すでに起こったことと想像の中に現れること、この2つの概念の相互作用は、物質とそれが生み出す感情との関係において、私が興味を抱く側面の1つです。
私たちの世界の要素、私たちが知っていると思われる唯一のもの、風景、場所、近くて遠いものが私の活動領域を構成し、その中で幻想は周囲の世界と対峙しています。ある種の物や自然界の要素は、たとえ些細なものであっても忘れられていても、突然語りだし、物事の現状と共生していくかのように、秘められたエネルギーを発信していくのです。外側の要素を内側に、逆に内側の要素を外側に移動させることは、緊張感の源であると同時に、バランスをとるための基本でもあるのです。

では、身近なものすべてが遠ざかっていくような印象は、どこから来るのだろうか。今見ているものは現実なのか、それとも幻想なのか、といった不安は、私たちの生活の中で永遠に続く意味のある感覚なのです。私たちは、人間と自然との一定の調和に基づくすべての確信が失われることを、これまで以上に恐れています。しかし、私たちは自分が自然であることを忘れているのです。
昔から地球上には、ネガティブな力から身を守るためのバリアとして魔法陣が描かれてきました。エネルギーを封じ込め、不可侵の空間を作り出す。円は塩で描いたり、地面に直接なぞったり、石で作ったり、視覚化するだけでもいい。私たちの精神は、外部からの影響やサインに敏感で、外部や未知の要素の豊かさに反応するからです。
私たちは、自分自身にもかかわらず、あらゆるものに触れることができるのです。