プロフィール
岩﨑萌森 [日本]
1999年愛知県生まれ。染織・服飾家。「織 編 結」シリーズでは、技法それぞれがもつ連続する美しさに焦点をあて、その構造的な魅力を際立たせた服飾・染織作品を制作している。
「織ること」「編むこと」「結ぶこと」。一つ一つの単純な構造が次々と繋がっていき、連続することで生まれる形に美しさを感じている。
《message》
織物の四角形は、用途によって大きさが決まっている。無駄なく切り分けることで衣服を形作る着物1着分の「一反」、和室にぴったりとはまる畳の「一畳」。古来から私たちの暮らしには、織物を余すことなく使う習慣が豊かに根付いているのではないだろうか。
これまでに私は「織 編 結」というシリーズで、布を取り巻く技法の連続する造形に魅力を感じ衣服作品が中心に制作してきた。45畳の和室を担当する本展覧会では「織 編 結」シリーズを踏まえ、衣服のみならず、私たち自身の暮らしへと目を向けるため、住居の一畳と衣服の一反を往復しながら、織物を余すことなく使用することで生まれる住居や衣服のあり方を見つめ直していきたい。