ARTIST PROFILE アーティストプロフィール

津守秀憲

Tsumori Hidenori
[ 日本 ]

MESSAGE

ガラスと土の混合焼成という独自の技法を使い、熱を介して生み出される表情や動きを読み取りながら制作している。この技法はガラスと土を混合して素材から作り、透明感とはまた異なった有機的な陶質の表情をガラスに取り入れている。
化石、鉱物の生成や地殻の変動など、自然界の物質の長い時をかけた変化や変容に対する感動や畏怖の念から発想を得ており、土を合わせることにより、その特性や経てきた時間を物理的にも取り入れている。
窯での焼成では、熱と重力によって糸を引くような動きやひび割れなど素材そのものが生み出す動きや表情の中から一瞬を見極めて冷却し、その躍動感をかたちに留めている。
素材の偶然性を活かし、対話しながら作り上げていくことにより、素材の潜在的な魅力を引き出したものが得られると考えている。この技法によって生まれる、ガラスや陶だけでは作り出せない表現と造形を追求している。

プロフィール

津守秀憲 [日本]

1986年東京都生まれ。2012年多摩美術大学美術学部工芸学科ガラスプログラム卒業。2014年富山ガラス造形研究所卒業。2017年金沢卯辰山工芸工房修了。
「富山ガラス大賞展2018」銀賞、「国際ガラス展・金沢2019」大賞、「第5回金沢・世界工芸トリエンナーレ - 2022金沢・世界工芸コンペティション」準大賞、「2024新竹市金玻獎」複合メディア部門・銀賞(台湾)、などを受賞。
ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(ロンドン)、第二次世界大戦博物館(アメリカ)、ホロヴィッツ・コレクション(アメリカ)、金沢21世紀美術館、富山市ガラス美術館、石川県能登島ガラス美術館、京都市美術館、などに作品が収蔵されている。
近年の主な展覧会に、2022年「Pure Form: Japanese sculptural ceramics」Art Gallery of South Australia(オーストラリア)、2023年「跳躍するつくり手たち」京都市京セラ美術館、「アナザーワールド:不思議でリアルな世界」富山市ガラス美術館、「玻璃幾分熟-當代國際藝術展」新竹市玻璃工藝博物館(台湾)、2024年「無常 When You Lose Control」Glas - Museet for glaskunst(デンマーク)、「The Armory Show 2024」(ニューヨーク)(’21)、「The Treasure House Fair 2024」(ロンドン)、2025年「TEFAF Maastricht 2025」(オランダ)(’17-’24)、など国内外での展示多数。現在、東京を拠点に制作。

過去の作品