ARTIST PROFILE アーティストプロフィール

趙夢佳

Zhao Mengjia
[ 中国 ]

MESSAGE

《黄昏と夜明けの狭間でささやく夢》シリーズにおいて、私は写真にテーマを強要せず、「意識の鏡像」としての表現を追求しています。風景や物体が織りなす瞬間を捉えることで、個人と世界の神秘的な共鳴関係を探り、日常の襞に潜む深層意識の連鎖を映し出します。

一葉一葉の写真は創作行為の軌跡であり、画像の再構築は自己への接近プロセスそのものです。「昼夜の境界」を観測の基点とし——この瞬間は光の終幕であり、闇の序章であると同時に、生命の循環を象徴するメタファーです。光の介入(あるいは排除)が物語の言語となり、昼夜を超越した茫洋たる光景は、時間と存在への新たな感知を誘います。境界の超現実性は、生命の流動性・回帰性・不確実性を浮き彫りにし、各作品は現実と幻想・日常と無常・時間と自己意識の絡み合いを通じて、潜在意識に眠る欲望への省察へと導きます。

写真行為を癒しの儀式と捉え、内面の静寂を通じて生命と時間の儚さを受け入れます。さらに、枝や羽根などの自然素材を融合させることで、画像に独特の象徴性を付与すると共に、心の触媒として機能させます。それらが写真と浸透し合い、現実と幻想が交錯する瞑想的空間を構築。手作業による制作は物質との対話を深め、画像の質感に人間的な温もりを宿らせます。

プロフィール

趙夢佳 [中国]

趙夢佳(b.2000)、中国・杭州出身。中国美術学院にて学士号及び修士号を取得。写真、実験映像、インスタレーションなど多様なメディアを横断し、写真と絵画の境界を曖昧にする試みを通じて、「現実と超現実」「時間の流動性と永遠性」「生命の脆弱性と強靭性」をテーマに探究。夢をイメージのレトリックとして、自身の名前が示すような詩的な作品を追求する。第6回1839写真賞優秀賞受賞、中国初の「青年影像芸術100」、第3回「中国若手写真家支援プログラム」に選出。主な展覧会:George Paton Gallery(オーストラリア・メルボルン)、「集美×アルル国際写真フェスティバル」(中国・厦門)、「PHOTOFAIRS 影像上海アートフェア」(中国・上海)、「麗水写真祭」(中国・麗水)、「北京国際写真週間」(中国・北京)、「成都現代映像館」(中国・成都)、「三影堂写真芸術センター」(中国・厦門)、「浙江美術館」(中国・杭州)など。

過去の作品